著者：株式会社浜工務店

 

水回りリフォームの費用や工事期間、信頼できる業者の選び方に悩んでいませんか？

 

「相場がわからないまま契約してしまい、想定外の追加費用が発生した」
「施工後に設備の不具合が見つかったけれど、保証の範囲外だった」
そんな声は少なくありません。特にキッチンや浴室、トイレ、洗面所といった水回り設備は、生活の快適性を大きく左右する重要な箇所。にもかかわらず、適切なプランやグレードの選定、複数の見積もり比較を行わずに決断してしまうケースが多発しています。

 

ある調査では、リフォーム工事を依頼した人のうち、工事費用に不満を感じた割合が全体の約32％というデータもあります。
工期が延びた、設備交換のタイミングが悪かった、部分的な施工にした結果コストが割高になった、など事例はさまざまです。

 

この記事では、リフォームのプロによる実体験と専門知識をもとに、マンション・戸建てのそれぞれに最適な水回りプランの比較や、費用の目安、施工時の注意点までを徹底的に解説します。

 

「この記事を読めば、あなたの住まいにとって本当に必要なリフォーム箇所が明確になり、ムダな出費や後悔を回避できます」
ぜひ、最後まで読み進めてください。

水回りリフォームとは？基本とセット内容を解説

水回りリフォームとは何を指す？（キッチン・浴室・トイレ・洗面所）

水回りリフォームとは、住宅内の水を使用する設備、つまりキッチン・浴室（風呂）・トイレ・洗面所といった「水が関わる空間」の設備や内装を改修する工事を指します。これらの空間は生活に直結しており、快適さ、衛生面、安全性、さらには家族構成やライフスタイルに応じた利便性向上を目的として定期的な見直しが求められる部分です。

 

キッチンは「調理機能」「収納性」「掃除のしやすさ」などが重視され、ガスコンロからIHクッキングヒーターへの変更や、システムキッチン導入が多く見られます。浴室は「断熱性」「清掃性」「安全性（滑りにくい床や手すり）」がポイントとなり、特に高齢者世帯ではバリアフリー化が重要です。

 

トイレは「節水機能」「自動洗浄機能」など機能性重視のニーズが高く、LIXILやTOTOなどの最新モデル導入による快適性向上が主目的です。洗面所は収納力と脱衣室との一体化が求められ、洗面台・洗濯機周辺のスペース改善も含めた空間設計がカギとなります。

 

これらの水回り設備は、単体でのリフォームも可能ですが、まとめて改修することで工期短縮やコスト削減が期待でき、設備のデザイン統一による空間の美観向上にもつながります。日常生活の質を根本から見直すリフォームとして、住宅購入時や築10年以上経過した段階で検討されることが一般的です。

 

 

水回り3点セット・4点セットの違いとは？

水回りリフォームにおける「3点セット」「4点セット」という言葉は、改修対象となる設備の数を表しています。主に以下のような構成が多く見られます。

 

水回りリフォームセット内容の一般的構成

セット名	対象箇所	一般的な費用帯（目安）
2点セット	キッチン＋浴室、またはトイレ＋洗面所など	約90万円〜250万円
3点セット	キッチン＋浴室＋洗面所	約150万円〜350万円
4点セット	キッチン＋浴室＋トイレ＋洗面所	約200万円〜400万円

 

3点セットは最も選ばれやすいパッケージで、特にファミリー層や中古住宅購入後の一斉改修時に人気があります。一方、4点セットはマンションの水回りすべてを一新したい人に選ばれ、住宅の価値そのものを高める目的で導入されるケースが増えています。

 

セットでまとめて施工するメリットは以下のとおりです。

• 配管・配線の施工効率が良くなり、工期短縮が可能
• 工事費の一括見積もりにより単体リフォームより費用が抑えられる
• デザインやカラーの統一感を出しやすい
• 生活導線をまとめて改善できるため、生活ストレスの軽減につながる

 

 

水回りリフォームはなぜ必要？劣化・トラブルの前兆

水回り設備は毎日使用するため、劣化や不具合が他の場所よりも早く現れやすい箇所です。特に見えにくい場所で起こる配管の劣化や水漏れは、気づいたときには壁内や床下にダメージが広がっていることもあります。

 

よくあるトラブルとその前兆を以下にまとめました。

 

水回りトラブルと劣化の兆候

設備	劣化のサイン	放置した場合のリスク
キッチン	水栓からのポタポタ漏れ、排水溝の異臭	配管腐食、床下浸水、カビ発生
浴室	タイルの浮き、換気不足による結露やカビ	浴室内の湿気が他部屋にも影響
トイレ	水の流れが悪い、水位が安定しない	詰まりや逆流、便器下部からの漏水
洗面所	床がたわむ、洗面台裏からのカビ臭	木部の腐食、カビによる健康被害

 

住みながらリフォームはできる？工事期間と注意点

住みながら水回りリフォームは可能？メリットとデメリット

住みながら水回りのリフォームを行うことは可能ですが、その可否は工事の規模や家族構成、設備の位置関係、住まいの間取りによって大きく異なります。実際に多くの家庭では、仮住まいを準備せずにリフォームを実施しており、特に水回り設備を部分的に更新する工事であれば、生活を維持しながら進められるケースが一般的です。ただし、全面改修や4点セット（キッチン・浴室・トイレ・洗面所すべて）の同時工事になると、生活への影響は避けられません。

 

住みながらリフォームを行う最大のメリットは、仮住まいの費用がかからないことです。引越し費用や二重の家賃・光熱費が発生しないため、予算を設備のグレードアップやオプション追加に充てられます。また、工事中でも日常生活を維持できる点も大きな利点です。特に子育て中や高齢者のいる家庭では、環境を変えずに工事が行えることが精神的な安定につながります。

 

住みながらの施工を検討する際には、以下のような判断軸を設けるとよいでしょう。

 

住みながらリフォーム可否のチェックポイント

判断項目	チェック内容
リフォームの範囲	1～2点セットなら比較的スムーズ、4点セットは要検討
家族構成	乳幼児や高齢者がいる家庭は仮住まいの方が安全な場合もある
工期の長さ	10日以上の場合は仮住まいも選択肢に入れる
部屋の間取り	水回りの集中度によっては生活導線が完全に遮断される場合もある
代替設備の有無	仮設キッチン・仮設トイレの準備があるかどうか

 

 

水回りごとの工期と施工順序の考え方

水回りリフォームの成否は、工程管理に大きく左右されます。設備ごとの平均的な工期を把握し、効率的な施工順序を計画することで、生活への影響を最小限に抑えながら高品質なリフォームを実現できます。

 

代表的な水回り設備ごとの平均的な工期は以下の通りです。

 

水回り設備の平均工期

設備名	一般的な工期	注意点
トイレ	約1～2日	給排水の位置変更がなければ短期間で完了
洗面所	約1～3日	洗濯機の移動・配線工事が必要な場合も
浴室	約3～5日（ユニットバス）	在来工法からの変更は7日以上かかる場合あり
キッチン	約3～7日	壁面や床材の工事を含むと長くなる傾向

 

効率的な施工順序としては、トイレ→洗面所→浴室→キッチンの順が一般的です。理由は以下の通りです。

1. トイレの使用頻度が高く、工期が短いため最初に済ませることで安心感を得やすい
2. 洗面所は浴室と工事エリアが隣接していることが多く、同時に進行しやすい
3. 浴室は湿気対策や換気設備の更新が重要で、天候の影響を受けにくい時期に施工した方がよい
4. キッチンは生活への影響が大きいため、最後に集中して施工することで代替手段との調整がしやすい

 

また、複数業者が関わる場合は「電気」「水道」「内装」それぞれの職人のスケジュールを調整する必要があり、これを怠ると作業の遅延や費用の増加を招くことになります。

 

工期の目安を把握することは、仮設設備の準備期間や食事・入浴の代替手段を考える上でも重要です。例えば、浴室が数日使えない場合、近隣の銭湯や家族宅を一時利用する計画を立てておくと安心です。

 

 

工事中の生活環境を快適に保つためのポイント

水回りリフォームを住みながら進める場合、施工中の生活環境をいかに快適に保つかが大きな課題です。騒音やホコリ、動線の制限など、工事によるストレスを最小限にするためには、事前の準備と現場環境の整備が鍵となります。

 

第一に必要なのが「養生」です。床や壁、家具を汚れやキズから守るため、養生材でしっかりとカバーします。特にマンションでは共用部の養生も必要となるため、管理規約に基づいた対応が求められます。

 

第二に重要なのが「仮設設備の設置」です。以下のような代替手段が準備できると、生活の質を大きく落とすことなくリフォームを進められます。

 

工事期間中の代替設備

1. 仮設トイレ（屋外型または簡易タイプ）
2. 仮設キッチン（電気コンロ＋流し台）
3. 仮設洗面台（収納付きで設置可能な簡易タイプ）
4. ポータブル給湯器やシャワーユニット（アウトドア対応）

 

これらの機器はリフォーム会社が用意してくれる場合もありますが、オプション扱いとなることもあるため、見積もり時点で確認しておくことが重要です。

 

さらに、「防音・防塵対策」も忘れてはなりません。施工エリアと生活エリアを明確に分け、防音シートや換気機器を用いて作業音や粉塵が拡散しないよう配慮します。小さな子どもや高齢者がいる家庭では特に、静音対策と空気清浄機の活用が推奨されます。

 

工事中に快適性を保つための具体的な対策を以下にまとめます。

 

快適な工事中生活のためのチェックポイント

項目	対策例
養生	床・壁・家財へのカバー、共用部のマット敷設
生活導線の確保	施工エリアと非施工エリアの動線を分離
防音対策	養生材＋防音シートの併用、工事時間の事前告知
防塵・空気環境管理	換気機器＋空気清浄機、定期的な清掃
ストレス軽減	工事時間を明確にし、家族間での協力体制を構築

 

業者選びのコツとチェックポイント

地元密着型vs全国展開業者、どちらを選ぶべき？

水回りリフォームを成功させるためには、適切な業者選びが不可欠です。施工技術だけでなく、価格、対応力、アフターサポートなどの面でも選定基準は多岐にわたります。ここでは「地元密着型業者」と「全国展開業者」の違いを比較し、どのような基準で選べばよいのかを明確に解説します。

 

まずは、それぞれの特徴を整理します。

 

表 地元密着型業者と全国展開業者の比較表

項目	地元密着型業者	全国展開業者
担当者との距離感	近くて連絡が取りやすい	フリーダイヤル中心、支店経由が多い
工事の柔軟性	現地状況に応じた柔軟な提案が可能	規格化されたプランが中心
価格帯	仲介が少なく比較的リーズナブル	ブランド料・営業費込みでやや高め
保証・サポート	業者によってばらつきあり	全国共通の保証制度が整備されている
実績・ノウハウ	地域の住宅事情に詳しい	幅広い施工事例とノウハウを持つ
対応スピード	近隣なので緊急対応も可能	本社確認や支店経由で時間がかかる場合あり

 

では、どのような方にどちらが向いているのかを明確にするため、以下のような選定軸が参考になります。

 

地元密着型業者がおすすめのケース

• 築年数が古い住宅で、配管・内装の現地調整が必要
• 担当者と密に連絡を取りたい
• 柔軟なプラン変更や予算調整を重視したい
• アフター対応のスピードを重視

 

全国展開業者がおすすめのケース

• 高品質で標準化された工事を望む
• ブランドや大手の信頼性を優先
• 引っ越し後のサポートや保証が重視される
• モデルルームや事例を豊富に見たい

 

注意すべきは、どちらにも「向き不向き」があることです。たとえば、大手業者であっても、下請け業者の質に左右されるケースがあります。また、地元業者であっても、口コミや実績が少ない場合は慎重な判断が必要です。

 

判断するための具体的なチェックポイントとしては、次のような項目が挙げられます。

1. 担当者の専門知識と対応姿勢（質問への回答スピードや具体性）
2. 現地調査時のチェック範囲（配管・電気配線・内装下地など）
3. 施工事例の開示（写真付き・工程付きの実績）
4. 工事中・工事後の対応方針（トラブル対応、連絡体制）
5. 保証内容と記載の有無（口頭ではなく書面での説明）

 

これらを確認し、自身の住環境や希望条件に合うパートナーを選ぶことが、満足度の高いリフォームにつながります。

 

まとめ

水回りリフォームは、キッチンや浴室、トイレ、洗面所といった毎日使う空間の快適性と機能性を高める大きな投資です。しかし、設備の選定ミスや見積もりの不透明さ、工事中の生活の不便さなど、思わぬ落とし穴も少なくありません。

 

特に「どの業者に依頼すればいいのか分からない」「費用相場が分からない」「セットプランは本当にお得なのか？」といった悩みを抱える人は多いです。水回りに関するトラブルはリフォーム相談全体の中で約28％を占めており、その多くが工事内容や契約に関するものです。

 

住まいの種類やライフスタイルに合わせて、一人暮らしならコンパクトに、ファミリーなら収納力や時短性能を意識することで、満足度の高いリフォームが実現できます。

 

今回ご紹介した情報をもとに、自分に合ったリフォームプランを明確にし、適切なタイミングでの決断をおすすめします。準備と比較を怠らなければ、後悔のない快適な住環境を手に入れることができます。費用面の不安や業者選びに迷ったままでは、時間もお金も損する可能性があるため、早めの行動がポイントです。

よくある質問

Q. 水回りリフォームを住みながら行うのはどれくらい大変ですか？
A. 工事のスケジュール管理と仮設設備の導入がカギとなります。例えばキッチンの施工期間は4〜7日間、浴室は5〜10日間が一般的です。仮設トイレやキッチンの導入で生活への影響を最小限に抑えられますが、給排水設備の交換や養生作業によって一時的に使用できない期間が発生します。特に小さなお子様や高齢者がいるご家庭では、生活環境に配慮したプラン選びが重要です。

 

Q. マンションで水回りリフォームをする場合の注意点はありますか？
A. マンションでは管理組合の規約や上下階への配慮が求められます。特に排水管や配管の位置変更には制限がある場合が多く、設置可能な設備や工事時間にも制限があります。また、防音対策としての養生シートや工事時間帯の配慮も必要です。マンションのリフォーム経験が豊富な専門店や施工業者を選ぶことで、トラブルを回避できます。事前に管理会社への申請と確認も忘れずに行ってください。

 

Q. 水回りリフォームで業者を選ぶ際に比較すべきポイントは何ですか？
A. 業者選びでは見積もりの内訳の明確さ、過去の施工事例、口コミ評価、保証内容、工期の管理体制の5点を重点的に比較することが重要です。

 

会社概要

会社名・・・株式会社浜工務店

所在地・・・〒675-0023 兵庫県加古川市尾上町池田1770-1

電話番号・・・079-424-3730